新作を確実に届ける告知設計
結論からお伝えします。告知は「一度大きく叫ぶこと」ではなく、「気づいてもらう機会を複数つくること」です。
同じ作品でも、告知の順番と場所を整えるだけで届く範囲は変わります。タイムラインは流れていくものですし、ファンの全員がいつも見ているわけではありません。だからこそ、一発勝負にせず、役割の違う場所へ順に置いていく設計が効きます。
この記事では、新作公開のときに「どこへ・いつ・何を書くか」を、そのまま使えるテンプレ例文つきで解説します。
届かない理由は熱量ではなく設計
告知がうまくいかないとき、原因は文章力や熱意ではなく、たいてい次のどれかです。
- 一度しか出していない(たまたま見た人だけが知っている状態)
- リンク先が未完成(気になった瞬間に読めない、買えない)
- どこで手に入るのか書いていない(作品の紹介だけで終わっている)
- 告知の場所が毎回違う(ファンが「次はどこを見ればいいか」分からない)
裏を返せば、設計を整えるだけで改善できるということです。順に見ていきます。
告知先には、それぞれ違う役割がある
| 告知先 | 主な読み手 | 役割 | 書くこと |
|---|---|---|---|
| SNS | まだ知らない人と既存のファン | 気づいてもらう | 一目で分かる画像、一行の説明、入手先 |
| 支援サイト | すでに応援している人 | 先に知らせる、裏側を見せる | 制作の経緯、応援してくれる人への案内 |
| 販売・頒布ページ | 買うかどうか決める直前の人 | 迷いをなくす | 内容、形式、仕様、注意事項 |
| ポータル・プロフィール | 検索して探している人 | あとから見つけてもらう | 最新の活動状況と入手先 |
| イベント会場 | その場で出会う人 | 手に取ってもらう | 頒布物一覧、次の出展予定 |
重要なのは、同じ文章をすべてに貼らないことです。SNSに長い仕様説明は不要ですし、販売ページに一行だけでは判断できません。読み手が違えば、必要な情報も違います。
各プラットフォームの性格の違いは支援・販売・依頼サイト徹底比較で整理しています。
4つのフェーズで組み立てる
| フェーズ | 目的 | 主な発信先 | 書くこと |
|---|---|---|---|
| 予告 | 存在を知らせる | SNS、支援サイト | 制作していること、雰囲気が伝わる一部 |
| 直前 | 予定に入れてもらう | SNS | いつ、どこで手に入るか |
| 公開 | 行動してもらう | SNS、販売ページ、ポータル | 完成の告知と入手先 |
| 継続 | 取りこぼしを拾う | SNS、支援サイト | 制作の裏話、いただいた感想、再掲 |
「継続」を軽く見ないでください。公開当日に見られなかった人のほうが多いのが普通です。数日後、数週間後の再掲は、しつこさではなく親切です。ただし同じ文面の連投は避け、切り口を変えます(制作の裏話、キャラクター紹介、感想の紹介など)。
書く順番は「受け皿から」
告知でいちばん多いつまずきは、勢いのままSNSに投稿したのに、リンク先がまだ整っていないことです。順番を固定しておくと、この失敗はなくなります。
- 販売・頒布ページを完成させる(説明文、サンプル、価格、注意事項)
- プロフィールと活動先リンクを更新する(ファンに見つけてもらうプロフィールの作り方)
- 支援サイトで先に伝える(応援してくれている人に最初に届く形にする)
- SNSで予告する(画像と一行の説明、入手先)
- 公開当日に告知する(画像は最初に目に入る1枚を選ぶ)
- ポータルの掲載情報を更新する(検索から探している人の受け皿になります)
- 数日後、数週間後に切り口を変えて再掲する
イベントで頒布する場合は、2の段階で出展情報も更新しておきます。当日までの流れは初めての同人イベント出展ガイドを参考にしてください。
そのまま使えるテンプレ例文
〔 〕の部分を置き換えてお使いください。
予告(SNS)
新作〔作品タイトル〕を制作しています。 〔ジャンル・題材を一行で〕 〔公開予定の時期〕に〔頒布・販売の場所〕で公開予定です。 続報はこちらでお知らせします。
公開当日(SNS)
【公開しました】〔作品タイトル〕 〔誰に向けた、どんな作品かを一行で〕 〔形式(同人誌/データ/グッズなど)〕 ▼こちらから 〔入手先〕
一行目で作品名、二行目で「どんな作品か」。読む人はこの2行で判断します。画像は表紙、またはいちばん見せたい1枚を先頭に置きます。
支援サイト向け(応援してくれている人へ)
いつも応援ありがとうございます。 〔作品タイトル〕が完成しました。 この作品は〔制作のきっかけ・込めた思い〕から生まれました。 〔応援してくださっている方へのご案内があれば記載〕 制作の裏側は〔別の投稿〕でも書いています。
販売・頒布ページの説明文
■作品名: 〔タイトル〕 ■内容: 〔あらすじ・収録内容〕 ■形式: 〔判型、データ形式、収録数など〕 ■こんな方へ: 〔想定する読み手〕 ■注意事項: 〔対象年齢区分、仕様上の注意など〕
「こんな方へ」の一行があると、迷っている人の背中をそっと押せます。
イベント頒布の告知
〔イベント名〕に参加します。 スペース: 〔配置〕 新刊: 〔タイトル/内容〕 既刊: 〔一覧〕 お品書きは〔まとめている場所〕に掲載しています。
事後(お礼と通販の案内)
〔イベント名〕おつかれさまでした。 お立ち寄りいただいたみなさま、ありがとうございました。 新刊〔タイトル〕は〔通販先〕でもお求めいただけます。 次は〔次の予定〕でお会いできればうれしいです。
続けるための「型」を持つ
告知が負担になる最大の理由は、毎回ゼロから考えていることです。次の3つを固定してしまえば、作業時間は大きく減ります。
- 投稿の型(一行目は作品名、二行目は内容、最後に入手先)
- 画像の型(表紙とサンプルを同じ比率で作る)
- チェックリスト(販売ページ → プロフィール → 支援サイト → SNS → ポータル)
チェックリストはメモアプリに1枚だけ作り、公開のたびにコピーして使うのが確実です。回を重ねるほど、告知は「考えること」から「順番どおりに進めること」に変わっていきます。
やりがちな失敗と、その直し方
| 失敗 | 直し方 |
|---|---|
| 入手先を書き忘れる | 投稿前に、自分でリンク先を開いて確認する |
| 一度告知して終わる | 公開後の再掲を、最初から予定に入れておく |
| 同じ文面を連投する | 切り口(裏話・紹介・感想)を変える |
| 情報が分散している | プロフィールと掲載ページを常に最新に保つ |
| 誤りに気づいて焦る | 訂正は淡々と。誤りの箇所と正しい内容だけを短く出す |
| SNSが使えず告知できない | 別の導線を平時から持つ(SNS凍結に備える「発見導線」のバックアップ術) |
よくある質問
告知は何回まで出してよいですか
回数に正解はありません。目安は「同じ文面を繰り返さないこと」です。切り口が変わっていれば、複数回出しても受け取られ方は変わります。反応を見ながら調整してください。
予告はどのくらい前から始めるとよいですか
制作の進み方によりますが、少なくとも「公開日を予定に入れてもらえる程度の余裕」は必要です。完成時期が読めないうちは日付を出さず、「制作中」の共有から始めると、あとで訂正せずに済みます。
フォロワーが少ないうちは、告知しても意味がないですか
意味はあります。告知の投稿や作品ページは、あとから検索で見つかる資産になります。むしろ、届く範囲が狭いうちほど、検索や横断検索から見つけてもらう導線を整えておくことが効いてきます。
どの場所を最優先にすべきですか
「手に入る場所(受け皿)」が最優先です。受け皿が整っていない状態でSNSだけ盛り上げると、せっかくの機会を逃してしまいます。
告知した情報は、どこにまとめておくとよいですか
新作・販売先・イベント出展が1か所にまとまっていると、告知を見逃した人でもあとからたどり着けます。推しクリ!のプロフィールは、その受け皿として使えます。
あなたの活動、まとめて見つけてもらいませんか
推しクリ!は、活動ジャンル・販売/配信先・イベント出展をひとつのプロフィールに集約できるクリエイターポータルです。告知を見逃した人が、あとから活動先にたどり着ける場所として、掲載は無料でご利用いただけます。掲載のご案内はこちら
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